きびるとは

2021年に群馬県高崎市に誕生しました特定非営利活動法人です。
私たちは、母親 一 人 一 人の妊娠・出産・子育てにおける心身の負担を軽減し、母子が健やかに暮らしていくための支援に関する事業を行い、我が国における虐待やネグレクト防止に寄与することを目的に設立した団体です。
助産師、看護師の他、教員、経営者、弁護士等で構成され、看護学生や助産学生、保育学生など多くのボランティアスタッフも在籍しています。

代表あいさつ

代表理事野口 和恵

福岡県から上京し、看護師1年目に父を突然亡くしました。
 「生と死」について色々考え、もがき苦しんでいたように感じます。
看護師として4年、大学病院のICU(集中治療室)で勤務した後、「生きる=誕生」の現場に行けば、この胸につっかえた思いが晴れるのではないか、そんな軽い気持ちで助産師を志しました。しかし、助産師として最初に見た赤ちゃんは死産でした。片手に乗るくらいの小さな小さな赤ちゃんで、肩で大きく2回呼吸をしそのまま亡くなりました。自分の看護観や死生観が大きく変わった瞬間でした。
生きることは、よりよく生き抜くことだと思っています。医療技術や衛生環境が向上したおかげで日本の乳幼児死亡数の低さは世界トップクラスです。しかし、子どもが生まれてきても、何かしらの育てにくさを抱えたお母さんはだんだん増えているように思います。
さらに、貧困・社会的孤立、そして新型コロナ禍での社会構造の変化などで、妊娠・出産・子育てをめぐる不安は増すばかりです。
 昔の日本は、赤ちゃんを授かること、おなかで育むこと、出産することは自然の営みの中で繰り返されてきました。現在の日本は、SNSなどでよい情報を取得できる一方、偏った情報に流されることも多くあります。また、妊娠・出産そして育児へと続く大事な出発点にあるはずの産婦人科は縮小、産婦人科医の慢性的な不足、さらには入院期間短縮などで、一人一人の女性や赤ちゃんに対し多く関われないなどの問題があると聞きます。
そんな中で必要なのは、あれこれ先回りして思い悩むことではなく、お母さんや赤ちゃんが主体となって「さずかり・はぐくみ・うみ・そだてる」を丸ごと受け止め、張り詰めた心を和らげて、ほんわかした気持ちになれるように支えていける存在だと思います。
そんな存在になりたいと思います。

「きびる」の名前の由来

「きびる」という団体名は、福岡の方言で「結びつくこと」を意味します。
私たちは、誰もが繋がり、結ばれている、そんな社会を築きたいという願いを込めてこの団体名にしました。

これまでの活動実績

NPO法人きびるでは、妊娠出産育児・健康・更年期障害等まで、子どもから更年期まで幅広い年代の方に向けた研修会を行いました。こうした活動が評価され、2021年に設立した団体ですが、TV、ラジオ、新聞などのメディアにも多く出演致しました。

活動報告書

NPO法人きびるの活動報告書を掲載しております。